増刊号 消化管疾患の分類2019—使い方,使われ方
小腸・大腸
肛門管腫瘍
組織型分類(大腸癌取扱い規約)〔Histological Classification in Japanese Classification of Colorectal, Appendiceal and Anal Carcinoma〕
藤原 美奈子
1
1九州大学大学院医学研究院形態機能病理学
pp.694-695
発行日 2019年5月24日
Published Date 2019/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201696
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定義
“肛門管”には“外科的肛門管”と“解剖学的肛門管”があり,“外科的肛門管”とは,恥骨直腸筋付着部上縁より肛門縁までの管状部,“解剖学的肛門管”とは歯状線から肛門縁までの肛門上皮(anoderm)に覆われた管状部を指す(Fig.1)1)〜3).「大腸癌取扱い規約 第9版」の記載には,外科的肛門管を用いると定義されている.
したがって「大腸癌取扱い規約 第9版」では,この外科的肛門管に発生した腫瘍ならびに肛門周囲皮膚(外陰部を除く,肛門縁から5cmまでの範囲の有毛皮膚)に発生した腫瘍を“肛門管(肛門周囲皮膚を含む)腫瘍”として取り扱う.
肛門管(肛門周囲皮膚を含む)腫瘍の組織分類をTable 1に示す.
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