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編集後記
伊藤 誠
pp.1468
発行日 1994年12月25日
Published Date 1994/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106033
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“木を見て森を見ず”という言葉がある。診断技術と機器の長足の進歩で,胃と腸疾患は,より早期に,より微細な病変の診断が可能になった.これは癌において特に顕著であるが,それは病変の発生部位もしくは病変が主座を占めている部位での診断である.また,その早期・微細診断には進行例の所見とか随伴所見が有力なガイドになってきた面がある.“木を見らば木目まで見る”という手法と言えよう.
本号の主題は,飯田先生の提案から生まれた.上部消化管のX線・内視鏡所見から全身疾患を診断する試みが体系的に取り上げられたことは少なく,企画小委員4人の意見が一致した.“木を見らば森を見るべし”というのが本号のコンセプトである.
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