今月の主題 内科外来でみるウィメンズ・ヘルス
扉
武田 裕子
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1三重大学大学院医学系研究科地域医療学講座
pp.2187
発行日 2007年12月10日
Published Date 2007/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103109
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臨床医は,疾患ごとに発現頻度や発症様式に性差があることを認識して診療している.性差を意識した診療を知らず知らずに行っているといえる.しかし,“ウィメンズ・ヘルス”と聞くと,何となく婦人科的な領域をイメージし,内科医には敷居が高く縁遠い領域と考えがちではないだろうか.
実際にウィメンズ・ヘルスで大切なのは,生物医学的な問題を超えて広い視点で女性の健康について考え,心理社会的側面に目を向けて診療に反映する医師の姿勢である.すなわち,臓器別の専門性にとらわれず一人ひとりの患者に向き合う一般内科医にとっては,診療の間口を広げ女性患者のニーズに沿った診療を提供するというごく日常的なアプローチそのものが,ウィメンズ・ヘルスの実践を意味している.
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