特集 公衆衛生の新たな地平
未来に向かう公衆衛生の基盤づくり
衛生研究所活動
大村 外志隆
1
1埼玉県衛生研究所
pp.36-39
発行日 1995年1月15日
Published Date 1995/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901183
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これまでの経緯
衛生研究所が昭和23年の厚生省予防局長等三局長通達に基づいて全国に設立されて以来,40年余の歳月が経過した.
設立当時は,既設の細菌検査所や衛生試験所などを整理統合したものであったが,昭和51年の厚生事務次官通達により今日の衛生研究所の骨格が形成された.すなわち,「地方衛生研究所の強化について」と題して出された通達には,その設置目的として「地方衛生研究所は,公衆衛生の向上を図るため,都道府県または指定都市における衛生行政の科学,技術的中核として,関係行政部局と緊密な連携のもとに,調査研究,試験検査,研修指導および公衆衛生情報の解析,提供を目的とする」と述べられている.そこに示された4つの柱に基づいて業務が進められてきたが,平成6年6月に成立した地域保健法により,衛生研究所はこれまでにない機能・組織の両面における根本的な見直しが求められることとなった.
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