日本列島
医療資源の共同利用—岐阜
井口 恒男
1
1岐阜県地域保健課
pp.330
発行日 1982年5月15日
Published Date 1982/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206523
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厚生省は昭和56年度より,高額医療機器等について地域での共同利用を推進するため,県レベルあるいは2次医療圏レベルでの協議組織活動への補助制度を開始している.昭和55年度来,救急医療やへき地医療等を進めるための医療協議会を県と2次圏域レベルに設置するべく制度を設けているが,さらに,保健医療全般に関する事項と医療資源の共同利用に関する事項についても,56年度より対象とした訳である.
岐阜県では,国の制度に先がけて昭和52年度より県レベルの保健医療対策協議会を,53年度にはさらに地域レベルの協議会を設け,救急医療,へき地医療をはじめとし,保健医療全般にわたって協議を進めている.地域協議会は地域毎でその進捗状態に差違がみられ,医療資源の共同利用については岐阜県の場合,飛騨地域保健医療対策協議会がとりくむこととなった.当該地域では,日赤病院がやはり56年度より国の創設した地域医療研修センターにも指定されており,医療機器等の共同利用を進めやすい地域である.医療費の高騰の一要因ともいわれるCTなど高額機器についてはすでに医療機関相互の間で検査の委託受託が行われており,地域としていかにシステム化するかが課題となっている.57年2月には,当該地域の協議会メンバーのうち,医師会や病院長等からなる幹事会で種々協議されたが主要事項をいくつかあげてみたい.
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