海外事情
新生中国人民の暮らしと保健・医療事情
飯島 洋一
1
1岩手医大(歯)口腔衛生
pp.67-71
発行日 1979年1月15日
Published Date 1979/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205769
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はじめに
日中平和友好条約が昨年8月12日,北京の人民大会堂で調印された.日中共同声明で条約締結の基礎ができてのち,6年が経過していた.その間,中国では毛主席,周恩来首期など革命の第一世代が死去した.次いで華国鋒政権が成立し,「四人組」打倒を為し遂げた.いままさに,中国は現代化への躍動を開始した.
その最中,筆者は日中友好大学教員訪中団(団長=望月八十吉・大阪市立大学教授,以下17名)に参加し,一昨年7月22日から2週間,北京,長沙,韶山,南昌,上海を訪問した.訪問先の人民公社,工場,大学,病院などでは熱烈な歓迎を受けた.ソ連,カナダに次いで国土の広さは世界第3位(日本の25倍)の中国を点と線で結んだ訪問ではあったが,その間の印象はいまなお鮮烈である.以下は中国入民の暮らし,保健事業を中心にした見聞録である.
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