日本列島
犬と公衆衛生—石川県・小松市/年長児に初種痘—岐阜市
西
pp.699,703
発行日 1972年11月15日
Published Date 1972/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204575
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昭和47年6月15日,石川県小松市で飼い犬(秋田犬,2歳,オス)が飼い主の長男(1年11月)を咬み殺すという事件が起こった.通常はおとなしい犬で,坊やとも仲良しだったようだが,人間と犬では意志疎通が十分というわけにはいかないようである.
犬が公衆衛生とかかわりを持つのは狂犬病という人畜共通伝染病の予防からと聞いているが,狂犬病が二十数年発生をみないわが国では別の犬による危害の防止に重点があるのだろう.石川県でも「犬の危害防止条例」を制定しその対策を講じているが,野犬捕獲技術員の確保や処分犬の処置など,各県でも同様とは思われる問題に悩み,必ずしも有効な結果にはなっていない.
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