モニターレポート
交通公害,岐阜県下でも赤信号
M. K.
pp.20
発行日 1967年1月15日
Published Date 1967/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203397
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岐阜県下の交通公害実態調査結果がこのほどまとまった。これは「薬と健康の週間」行事として,県学校薬剤師会,県薬剤師会,県厚生部がタイアップして行なったもので,さる10月19,21日の両日,午前8時から午後6時まで1時間おきに,県内で交通ラッシュとなる岐阜市,大垣市など10市町,12カ所で実施した。調査項目は,風向・風速・湿度・温度をはじめ,公害の心配がある炭酸ガス・一酸化炭素・二酸化イオウ・じんあい・騒音から交通量まで調べるという大がかりのものだった。その結果,まず一酸化炭素は,わが国の許容量100ppmこそ越えなかったが,羽島郡笠松町,羽島署前では78ppm,大垣市郭町交差点でも75ppmと高い濃度を検出し交通整理にあたっている署員が息苦しさを訴えるほどであった。とくにラッシュで車が停滞するときに高い数値を示すこともわかった。
じんあいは,ろ紙じんあい計で吸光度を測定したが,いずれも学校環境衛生基準値(0.1)を上回り,なかでも羽島署前は0.75という高い汚染度を示し,ついで大垣,岐阜市も基準値を3倍近く上回った。これは通路状態に左右されるが,やはりディーゼル車の排気ガスが一番影響しているようである。
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