特集 地区組織活動・2
対談
地区組織活動について—衛生の立場から聞く
宮坂 忠夫
1
,
橋本 道夫
2
,
早崎 八洲
3
,
大志 萬準治
4
,
矢口 光子
5
1公衆衛生院衛生行政学部
2厚生省公衆衛生局保健所課
3厚生省社会局
4文部省社会教育局
5農林省生活改善課
pp.648-657
発行日 1958年12月15日
Published Date 1958/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202054
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われわれの仕事の立場ではなくて,毎日の生活を中心にして考えてみると,これは衛生だ,これは生活改善だ,これは社会教育だという工合に,みごとに分類されているわけではない。そこには,いろいろなものが混然としている。
また,どちらかといえば衛生に重点がある面も,それだけ孤立しているのではない。必らず生活の他の面と,密接に結びついている。例えば,家庭経済家族関係など。
そこで,衛生の向上を目的にする仕事も,他の関係部門の仕事と協力・協調すればするほど,相互の効果があがろうというのである。それには,まず,他の部門を理解することが必要であろう。今までにも,相互の立場や基本的な考え方がわからぬために,あるいは誤解していたために,つまらないゴタゴタが少なくなかつた。
この対談の企画は,衛生に関係のある社会福祉,社会教育,生活改善について,よりよく知るために行われたものである。対談の中心的な問題としては前号で特集された「地区組織活動」を頭にえがきながら,話を進めたつもりである。
なお,編集部からの依頼により,きき手としては厚生省公衆衛生局保健所課の橋本道夫技官と私とがあたり,毎回2人とも出席したが,橋本技官は主として社会教育関係を,私は社会福祉と生活改善とを受け持つた(宮坂)。
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