特集 超高齢社会―大都市の高齢者支援の課題
扉
pp.589
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401103087
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1次ベビーブームのいわゆる団塊の世代が65歳以上の年齢となり,総務省が発表した2013年9月15日時点の推計人口によると65歳以上の人口は3186万人,総人口に占める割合は25.0%となっています.高齢者の割合が21%を超えると国際的に超高齢社会とされますから,わが国は超高齢社会に突入しています.団塊世代のジュニアが高齢者となる2035年には33.4%に達すると推測されています.
現在の超高齢社会の特徴は,大都市において急速に高齢者人口が増えていくこと,高齢者の間の経済面,健康面の格差が大きく,一様な高齢者対策では対応できなくなっていること,高齢者単独世帯の割合が高くなっていくこと,介護,医療ニーズの複合的ニーズを有する者が多くなることです.大都市ではすでに孤立死,生活破綻する高齢者が増加し,生活保護者に占める高齢者の割合や高齢者の生活保護率も増加傾向にあります.また高齢者の社会的孤立の問題も深刻になってきています.健康日本21(第2次)においてソーシャルキャピタル,健康格差という言葉が強調されていることにも超高齢社会の到来が影響していると思われます.
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