特集 NCD(非感染性疾患)対策
扉
pp.301
発行日 2014年5月15日
Published Date 2014/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401103003
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非感染性疾患(NCD)による死亡割合が先進国だけではなく開発途上国においても増加傾向にあります.NCDは,WHOのみならず,国際連合においても議論される世界的な健康課題となっています.わが国では昭和26(1951)年より脳卒中,がん,心臓病が死因の上位を占めるようになっています.昭和32(1957)年に「成人病」対策として取りあげられ,昭和53(1978)年より国民の健康づくり運動がはじめられ,昭和57(1982)年には「老人保健法」として法定化されました.国民の主体的な生活習慣の改善の努力が不可欠であることから平成8(1996)年に「成人病」の名称が「生活習慣病」と改められています.
わが国の健康政策の中にこれまで「ヘルスプロモーション」,「ヘルシーピープル」,「メタボリックシンドローム」など海外から新しい言葉や概念が入ってきています.そこに新たに「エヌ・シー・デー」が加わりました.WHOが提唱した結核のDOTSはわが国でも定着しています.同じくNCD対策を定着させていく必要があります.「健康日本21(第二次)」の中にすでにNCDの言葉が入れられています.厚生労働省の組織をみるとがん対策,生活習慣病対策が統合され「がん対策・健康増進課」とされて,すでに推進体制を整えられています.
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