特集 超少子化と向き合う
扉
pp.563
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101605
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わが国では,1990年の合計特殊出生率が1966年(ひのえうま)の1.58を下回り,「1.57ショック」としてクローズアップされたことを契機に,少子化問題が注目されるようになりました.
子どもを産むか産まないかは,個人選択の問題であるとの意見がある一方,少子化に伴う人口減少は国家的な問題であり,社会全体で取り組むべき課題であることは間違いありません.国でも少子化対策を重要な政策課題と位置付け,1994年からエンゼルプラン(1999年から新エンゼルプラン)に基づく施策が推進されたほか,2003年の少子化社会対策基本法と次世代育成支援対策推進法の制定,および2004年の少子化社会対策大綱(子ども子育て応援プラン)に至るまで,10年以上にわたり少子化関連施策が実施されてきました.しかし,合計特殊出生率の低下には歯止めがかからず,2005年には1.26まで低下しました.年間出生数は30年前の約半数にまで減少しており,わが国は「超少子社会」に移行したとも言えます.
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