トピックス
血液培養検査における装置の精度管理
湯淺 そのか
1
1東京科学大学病院検査部
pp.566-568
発行日 2026年6月1日
Published Date 2026/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110540060566
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はじめに
血液培養は,感染症の診断や治療方針の決定において重要な検査の1つです.その品質を維持・向上させるためには,検査プロセス全体の精度管理が欠かせません.日本臨床微生物学会が発行する「血液培養検査ガイド」1)には,血液培養の適切性を評価するための5つの指標が示されています〔①陽性率,②1,000 patient-days当たりの血液培養採取セット数,③汚染率,④患者1人当たりの血液培養採取セット数(複数セット採取率など),⑤採血量〕.これらは主に検査運用全体の質を評価するための指標であり,血液培養装置自体の精度管理については,ガイド内に具体的な記載がありません.また,臨床化学などで用いられる標準物質やコントロール試料のような,“測定値の妥当性を確認する手段”も,一般的に血液培養では存在していないのが実情です.
一方,臨床検査室の国際的な品質マネジメント規格であるISO 15189:2022では,異なる装置や手法を用いる検査において,結果の比較可能性を確保することが求められています.東京科学大学病院(以下,当院)では血液培養装置を2台運用しており,それぞれの装置間での結果の一貫性,つまり機器間差を確認する必要がありました.そのため,血液培養装置における機器間差を管理する手法の確立が課題となっていました.
本稿では,この課題に対する当院の取り組みとして,自家調整試料を用いた血液培養装置の精度管理方法を紹介します.

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