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ポストコロナにおける感染症対策関連加算と臨床検査技師に求められる役割
飯沼 由嗣
1
1金沢医科大学臨床感染症学
pp.1183-1186
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530111183
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はじめに
「感染防止対策加算」は,感染対策を医療施設内で行ううえで,原資ともなるべき加算であり,医療安全上の基本的機能でもある感染対策の質向上に寄与してきた.2012年度より施設間連携が必須となるなどさまざまな施設基準が加わり,現在に至る原型となっている.さらにその後,その時々の医療ニーズに合わせ,さまざまな修正が加えられてきた.
2016年に発表された「薬剤耐性(antimicrobial drug resistance:AMR)対策アクションプラン2016-2020」では,設定された数値目標を達成するための6つの主な取り組み事項のなかで,特に「抗微生物剤の適正使用」が重点課題として位置付けられ,これに関連する上乗せ加算として「抗菌薬適正使用支援加算」が2018年度に新設された.これらの加算では,主要4職種(医師,看護師,薬剤師,臨床検査技師)が,専任として感染制御チーム(infection control team:ICT)および抗菌薬適正使用支援チーム(antimicrobial stewardship team:AST)を組織して活動することが求められている.

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