Japanese
English
症例
低置胎盤も分葉胎盤も伴わない前置血管の1例
横田 昂之
1
,
岩田 亜貴子
1
,
赤松 千加
2
,
近藤 真哉
2
,
今井 雄一
2
,
倉澤 健太郎
1
1横浜市立市民病院産婦人科
2横浜市立大学附属病院周産期医療センター
pp.811-815
発行日 2026年9月10日
Published Date 2026/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650800090811
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▶要旨
低置胎盤も分葉胎盤も伴わない前置血管の1例を経験したので,報告する.
症例は28歳,1妊0産.妊娠27週より子宮頸管長の短縮が認められ,複数回の経腟超音波検査を施行されていたが,前置血管の診断には至っていなかった.妊娠30週0日,当院受診時の経腹超音波検査で分葉胎盤を認めず,臍帯付着部は確認できなかった.経腟超音波検査で子宮頸管長が16mmであり,カラードプラで内子宮口上を走行する血管を認め,描出しうる範囲に胎盤は認めなかった.低置胎盤や分葉胎盤を伴わない前置血管と診断した.妊娠33週0日に前置血管および切迫早産の管理目的に入院し,同日の子宮頸管長が11mmであったため,ベタメタゾン経母体投与を行った.妊娠33週3日に規則的な子宮収縮が出現し,子宮頸管長8mmとさらに短縮したため,分娩不可避と判断し,緊急帝王切開術を施行した.
経腟超音波検査の施行時にカラードプラを積極的に施行することで,前置血管を適切に診断できる可能性がある.

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