特集 COVID-19の総括
セミナー COVID-19診療への具体的アプローチUpdate
罹患後症状（いわゆる後遺症：Long COVID）の最新知見
森岡 慎一郎
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1国立健康危機管理研究機構国立国際医療センター国際感染症センター国際感染症対策室
キーワード：
▶COVID-19罹患後の多彩な症状が持続または新たに出現する状態をLong COVID（罹患後症状）と呼ぶ．
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▶Long COVIDの発生頻度は一定せず，WHO報告では感染者の約6％とされる．
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▶国内調査では約25％が感染2ヵ月後も症状持続と回答しており，罹患後症状は珍しくない．
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▶罹患後症状はCOVID-19関連で残された重要課題の一つである．
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▶倦怠感，ブレインフォグ，嗅覚・味覚障害，呼吸困難などが罹患後症状の代表的症状である．
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▶中年層・女性，基礎疾患あり，重症例，デルタ株流行期感染などが罹患後症状のリスク因子である．
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▶症状の多くは時間経過で改善するが，一部は1年以上持続し生活支障となることがある．
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▶罹患後症状の発症機序は未解明だが，ウイルス残存，自己免疫，血管障害，自律神経障害など多因子が関与する．
,
▶診断は除外診断が基本で，他疾患を否定しCOVID-19罹患歴と症状経過から総合的に判断する．
Keyword:
▶COVID-19罹患後の多彩な症状が持続または新たに出現する状態をLong COVID（罹患後症状）と呼ぶ．
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▶Long COVIDの発生頻度は一定せず，WHO報告では感染者の約6％とされる．
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▶国内調査では約25％が感染2ヵ月後も症状持続と回答しており，罹患後症状は珍しくない．
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▶罹患後症状はCOVID-19関連で残された重要課題の一つである．
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▶倦怠感，ブレインフォグ，嗅覚・味覚障害，呼吸困難などが罹患後症状の代表的症状である．
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▶中年層・女性，基礎疾患あり，重症例，デルタ株流行期感染などが罹患後症状のリスク因子である．
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▶症状の多くは時間経過で改善するが，一部は1年以上持続し生活支障となることがある．
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▶罹患後症状の発症機序は未解明だが，ウイルス残存，自己免疫，血管障害，自律神経障害など多因子が関与する．
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▶診断は除外診断が基本で，他疾患を否定しCOVID-19罹患歴と症状経過から総合的に判断する．
pp.1842-1846
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.42.12_014
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概要
COVID-19罹患後症状では，疲労感・倦怠感をはじめさまざまな症状が認められる．COVID-19罹患後症状は50種類以上の症状が報告されており1），2023年1月時点では世界中で少なくとも6,500万人がCOVID-19罹患後症状で苦しんでいるとされている2）．本稿ではCOVID-19罹患後症状に関する臨床的特徴，疫学，診療の実際に関して概説する．また，科学的知見が十分でない部分があり，その点は明記する．
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