特集 内科医として知っておくべき非がん疾患の手術
周術期管理
抗血小板・抗凝固療法と手術
矢崎 義行
1
,
中村 正人
1
1東邦大学医療センター大橋病院循環器内科
キーワード:
ステント血栓症
,
薬剤溶出性ステント
,
出血リスク
Keyword:
ステント血栓症
,
薬剤溶出性ステント
,
出血リスク
pp.1145-1148
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1145
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪抗血小板薬による出血リスク,休薬に伴う血栓リスクを評価し,関係する科が議論して周術期における抗血栓療法を検討する.
▪冠動脈ステントが留置されている患者では,原則的に周術期にaspirinを継続する.
▪術前のチエノピリジン系抗血小板薬の休薬時期は,ticagrelorで3日前,clopidogrelで5日前,prasugrelで7日前とする.
▪ステント留置後の患者で術前にチエノピリジン系抗血小板薬が休薬された場合は,術後できるだけ早く(24~72時間以内)負荷投与を行い,投薬を再開する.
▪薬剤溶出性ステント(DES)が留置されている患者では,可能であれば手術はステント留置後6ヵ月以降に延期する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020