--------------------
次号予告・編集後記
pp.368
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102184
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
今月の表紙のキーワードは「おかえり!」です。この何気のない一声の重みを感じる特集でした。私の祖父と祖母は、共に60歳前後でがんに倒れました。もともと気乗りがしないのに受けた治療はうまくいかず、せん妄・不穏状態となった祖父は、最後は両腕を縛られ鎮静をかけられ…という状況だったとも聞きます。遠距離介護をしていた母は、そのときの無念さからか今も病院不信。誰より無念だったのは、きっとおじいちゃん。訪問看護や介護の力を知った今、タイムスリップできるなら「帰れるよ!」って言いに行きたい。でも当時は、そういう選択肢自体念頭になかったのです。退院支援と訪問看護のコラボレーションで「ただいま!」って帰れる地域になるんですって、日本中のみなさんに喧伝したい気分です。…杉本
看看(かんかん!)連携。ひびきのよい言葉です。退院支援から地域・在宅ケアに携わる、まさに本特集に目が留まる皆さんにこそ通じる表現ですが、一般になかなか捉えどころが難しい用語でしょう。『看護大事典』第2版(小社刊)では項目「医療施設連携」を設けて解説しており、それで用が足りる時代が続いてきました。ただ、コトバは生き物です。「看看」と重ねて言うことで強まるのは、同じ看護職で同じ地域に住む、施設や立場ありきでない、その人と人との結びつきであるように感じています。◎編集歴15年目の今春、書籍部門に異動となりました。熱心な後進が育って席を譲ることができる幸運と、私を導いてくれた読者の皆様へ感謝ばかりです。…青木
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.