焦点
児童虐待/ドメスティック・バイオレンス―求められる看護職の対応
松永 千惠子
1
1社会福祉士・都立板橋看護専門学校
pp.31-37
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100576
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はじめに
戦後のわが国の児童福祉といえば,主に児童の健全育成と愛護(保護)であり,そこでの看護師の役割とは母性と乳幼児の健康の保持および増進に関わる母子保健であった。しかし,近年,児童虐待と配偶者からの暴力が顕在化し,それらへの対応は看護をはじめとした医療専門職にも求められてきている。
看護師国家試験の出題基準改定(2003年5月)では,新しい項目が幾つか加えられたが,中でも,児童虐待防止法とDV防止法の2つはここ数年の間,社会問題にまで発展した国民の関心の高いテーマである。看護職に関係するこの2つの社会福祉の動きは,国家試験対策という一面のみならず,看護師を目指す学生に必要な知識として身につけて欲しい事柄である。
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