連載 とらうべ
統計から読み取る助産婦の周辺
福島 靖正
1
1厚生省大臣官房統計情報部衛生統計課
pp.953
発行日 1991年11月25日
Published Date 1991/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900443
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このところ1.57だ,1.53だと大騒ぎですが,合計特殊出生率という仮想的な指標の持つ意味が十分に理解されないまま,数字だけが一人歩きをしているようで,合計特殊出生率もさぞ迷惑しているだろうと思います。確かに,統計をきちんと理解することは,なかなか大変なことです。まして小さな活字の数字がズラーッと並んでいる統計表をみるのが好きな人はあまりいないと思います。
でも,統計というのは不思議なもので,つらつら数字を眺めていると,けっこうおもしろいことに気がつきます。たとえば,出生数と助産婦数を見ると,1955年の出生数は173万であったのが,1990年には122万と減少していて,これにともなって就業助産婦数も55,356人から22,918人へと非常に減ってきています。やっぱり少産の時代は助産婦にとって,大変かな,と思いがちです。
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