学会印象記
第21回日本臨床病理学会
松永 清輝
1
1大阪鉄道病院中検
pp.56
発行日 1974年12月1日
Published Date 1974/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200653
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10月10日から12日までの3日間にわたって,大阪大学中之島講堂と大阪マーチャンダイズ・マートビルにおいて第21回日本臨床病理学会総会が開催された.
第1日めは大阪の北,堂島川と土佐堀川の間にある中之島の大阪大学医学部講堂で開かれた.午前中は学会長の熊原博士(阪大)の司会によって,病理,細菌,血液,臨床化学など各分野から関心の高い10題のテーマが,Plenary Session(推薦演題)として発表された.午後の特別講演Ⅰは小酒井博士(順大)の司会で山村博士(阪大)が代謝病について,この疾患がタンパク分子の構造の差によって起こることを,異常ヘモグロビン症と痛風を例にとり詳細に述べられ,遺伝学的な検討についても言及された.その後,シンポジウムⅠの"いわゆる難病の診断をめぐって"は,柴田(川崎医大),富田(京大)両博士め司会で6名の演者からそれぞれSLE,橋本病,特発性血小板減少性紫斑病,小人症,ネフローゼ症候群,難治性肝炎の診断について発表され,聴衆の中には臨床医の先生がたも多くみられた.私は別に開かれていた臨床血清学専門委員会の公開討論会"抗赤血球抗体と輸血副作用"の会場へ出かけた.
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