シリーズ・一般検査 寄生虫卵検査
寄生虫卵検査の基礎知識
鈴木 黎児
1
1東京都予防医学協会
pp.93-94
発行日 1973年1月15日
Published Date 1973/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907959
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腸管内の寄生虫の診断には,糞便中の虫卵を鑑別することがたいせつである.虫卵の鏡検・鑑別は顕微鏡の弱拡大で,少し経験をつめばできるようになる.わが国では生活水準の向上もあって,寄生虫の陽性率は激減している(1971年度東京都学童・生徒糞便検査陽性率0.24%).しかし一方,国際的な交流が激しくなった昨今,ルーチンの検査物の中に,東南アジアや開発途上国に多い寄生虫の感染例が混ざることもあるし,食生活の多様化で川魚を中間宿主とする吸虫類の陽性者も多くなっている(都内某大学病院患者676名中肝・横川吸虫陽性率1.63%).
1.虫卵鑑別のポイント
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