今月の主題 イオンチャネルの変化と心臓
話題
冠動脈の機能的評価―flow wireを用いて
秋山 真樹
1
,
赤阪 隆史
1
Maki AKIYAMA
1
,
Takashi AKASAKA
1
1川崎医科大学循環器内科
キーワード:
flow wire
,
冠動脈
,
冠予備能
,
coronary flow reserve
Keyword:
flow wire
,
冠動脈
,
冠予備能
,
coronary flow reserve
pp.621-627
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904412
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1.フローワイヤーとは何か
フローワイヤー(flow wire)は,先端に超音波探触子(12MHzまたは15MHz)を装着した細径(直径0.014inchまたは0.018 inch)のガイドワイヤーで,先端から約30°の角度で超音波パルスドプラビームを発信し,サンプルボリウムにおける血流速を記録する装置である.サンプルボリウムは先端から約5mmにあり,大きさは約1×2mmである(図1,2).フローワイヤーを用いると,高速Fourier解析により約6m/secまでの血流速度が測定可能である.これを心臓カテーテル検査時に冠動脈内に留置することで,冠動脈血流速度が測定できる.また本ワイヤーは経皮的冠動脈形成術(PTCA)時のガイドワイヤーとしても使用可能で,冠動脈インターベンション中の血流速動態も観察できる.
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