座談會
看護制度への注文
橋本 寬敏
1
,
坂口 康藏
2
,
小澤 龍
3
,
寺田 秀男
4
,
原 素行
5
1聖路加國際病院
2國立東一院
3厚生省國立病院
4東京都醫務課
5東京都立廣尾病院
pp.31-42
発行日 1951年2月1日
Published Date 1951/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200279
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制度をどうしたらよいか
○橋本 この前ここで「今後の看護婦はどうなるか」という座談會を開きました。親制度では看護婦とは看護をする職業であるということをはつきりさせ,又看護婦としての專門的才能を向上させるのを主眼として居るのですが,そういう制度の意義を明かにしました。それから附添の問題,國家試驗の意義などということもお話がありました。次に教育をするについての苦心談もあり,また看護婦と醫者との關係などの話もございました。大體その座談會は概論的の論議でありましたが,それでは物足りない。醫者,殊に病院の管理に携わつている人からみて「今後の看護制度はどうあるべきか」ということまで徹底的に話してみることが是非必要である。こういう意見が後で出ました。それで今日はもう一遍會を開いて,「看護婦制度はどうあるべきか」を論じてみることになりました。看護婦制度が變遷するのを傍觀するのではなく,醫者の方から斯くなつて欲しいと,積極的に意見を披瀝する機會としたいのであります。坂口さんから一つお話を——。
○坂口 差し當り問題になるのは看護婦を現在のように甲種乙種にしておくか,或は1本にしてしまうべきか。1本にしてしまうにも甲種1本にしてしまうべきか,または甲種1本というのではなくて別に考え方を變えて1つにしてしまうべきかというようなことですが,これは立場立場によつていろいろ考え方が違うらしいのです。
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