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Kantansuigazo Volume 12, Issue 2 （March 2010）

肝胆膵画像 12巻2号（2010年3月発行）

Japanese English

特集肝胆膵の悪性腫瘍の早期診断をめざして―ハイリスクグループの設定と画像診断

前癌病変の病理

胆道癌の前癌病変の病理 Precursor and borderline lesions of bile duct cancer 堤伸二 ^1,2 , 小笠原紘志 ^1,2 , 原精一 ^1,3 , 赤坂治枝 ^1,2 , 神寛之 ^1,2 , 工藤康之 ^1,4 , 諸橋聡子 ^1,2 , 佐藤冬樹 ¹ , 鬼島宏 ¹ Shinji TSUTSUMI ^1,2 , Hiroshi OGASAWARA ^1,2 , Seiichi HARA ^1,3 , Harue AKASAKA ^1,2 , Hiroyuki JIN ^1,2 , Yasuyuki KUDO ^1,4 , Satoko MOROHASHI ^1,2 , Fuyuki SATO ¹ , Hiroshi KIJIMA ¹ ¹弘前大学大学院医学研究科病理生命科学講座 ²弘前大学大学院医学研究科消化器外科学講座 ³東邦大学医療センター大森病院消化器内科 ⁴弘前大学大学院医学研究科消化器内科学講座 ¹Department of Pathology,School of Medicine Hirosaki University,Aomori ²Department of Surgery,School of Medicine Hirosaki University,Aomori ³Department of Gastroenterology,Toho University Omori Medical Center,Tokyo ⁴Department of Gastroenterology,School of Medicine Hirosaki University,Aomori キーワード：前癌病変 , 腺腫 , 異形成 , 化生性変化 , 膵胆管合流異常 Keyword: 前癌病変 , 腺腫 , 異形成 , 化生性変化 , 膵胆管合流異常 pp.151-159

発行日 2010年3月15日 Published Date 2010/3/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100241

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要旨

　前癌病変とは，臓器固有の正常組織に比較して，悪性腫瘍がより高頻度に発生しやすい病変であり，腫瘍の発生と位置的，時間的に臨床統計上密接な関係が示されている病変である．胆道の前癌病変の研究は，主として胆囊で行われてきており，腺腫，異形成，化生上皮(腸上皮化生，幽門腺化生)，膵・胆管合流異常などが重要視されている．

　本稿では，前癌病変としての腺腫，異形成，化生上皮，膵胆管合流異常について最近の知見を加えながら解説したい．