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講座
循環量維持としての輸液—Ⅰ.循環量維持剤(つづき)/Ⅱ.循環量維持剤輸液の適応とその効果
Infusion for maintainig of circulatory blood volume
大谷 五良
1
,
豊田 忠之
2
Goro OYA
1
,
Tadayuki TOYODA
2
1三井厚生病院外科
2東京大学医学部第二外科
pp.121-126
発行日 1970年1月20日
Published Date 1970/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205025
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C.人血漿製剤
1.血漿
血液より血球を分離して,血漿のみを凍結乾燥させれば,全血を保存することよりも技術的に簡単であり,かつ保存性も優秀で,特に低温を必要とせず,輸送にも適している.全血輸血の代わりに,あるいは低蛋白血症の治療として最も多く用いられた歴史を有する.
第2次大戦の始まつたころElosdorf & Muddらにより完成された凍結乾燥法(Lyophilisation)がアメリカの製薬会社でとりあげられ,多量の凍結人血漿が製造されて戦線に送られ,驚くべき効果を発揮した.わが国でも太平洋戦争開始後,内藤良一らにより研究製造されるようになり,その技術が戦後も引きつがれて世界有数の製造国となつた.
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