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Fever

発熱について我々が語るべき幾つかの事柄

Fever
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筆頭著者 大曲 貴夫 狩野 俊和 忽那 賢志 國松 淳和 佐田 竜一 (著)

金原出版

電子版ISBN 978-4-307-80170-6

電子版発売日 2018年12月10日

ページ数 608

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-307-10170-7

印刷版発行年月 2015年5月

DOI https://doi.org/10.18888/9784307801706

書籍・雑誌概要

発熱は日々最も普遍的にみられる症状である。しかし発熱診療はときに困難で、ときに重大な判断を伴う。そのようなときでも「発熱診療の本質」を誤らなければ、目の前の発熱患者にすべきことは、かすかにほの見えてくるはずである。本書は各専門領域で発熱診療に奮闘する著者たちが、現場での文脈に沿って発熱原因の探求について語る叙述である。そしてすべての医師に捧げる、難攻不落の発熱に真正面から取り組むための指針である。

目次

I章 Feverその本質について
Editorial 発熱の病態生理がどう臨床に生きるのか
A 病態生理から発熱の正体を探る
 1 発熱とはなにか?
 2 発熱の生理
 3 体温の測定法
 4 発熱とバイタルサインの連動
B 発熱に関する臨床上の命題を考える
 1 疾患毎の熱型
 2 発熱の経過と予後
 3 発熱の治療
 4 不明熱とはなにか?

II章 発熱診療の臨床推論
Editorial “Listen”でも“Hear”でもなく“Take”である意味
A Taking a medical history
 1 発熱患者の問診
 2 発熱におけるReview of systems
B Taking examinations
 1 発熱患者の身体診察
 2 よくわからない発熱における検査の用い方

III章 発熱診療における各領域の視点─発熱診療の暗黙知について
Editorial「発熱診療の暗黙知」とは何か?
 1 感染症医が嗅ぎとる「感染症っぽい発熱」
 2 「これは腫瘍ではないか」と疑う発熱
 3 リウマチ医を本気で探すとき
 4 「うちの科じゃない熱」へのアプロ-チ

IV章 臨床状況に応じた発熱診療
Editorial臨床状況によって発熱診療はどう変わるのか
A 患者年齢別に発熱診療を考える
 1 生来健康な成人の発熱
 2 高齢者の発熱
 3 小児の発熱
B シチュエ-ションごとに発熱診療を考える
 1 入院患者・ICU患者の発熱~術後を除く~
 2 術後患者の発熱
 3 固形臓器移植後患者の発熱
 4 造血幹細胞移植後患者の発熱
 5 渡航後の発熱
 6 繰り返す発熱
C 基礎疾患を有する患者の発熱診療を考える
 1 悪性疾患患者の発熱
 2 リウマチ性疾患患者の発熱
 3 透析患者の発熱
 4 HIV/AIDS患者の発熱

V章 発熱・不明熱の鑑別─mimickerとconnection
Editorial「mimicker」にだまされてしまわないように
A 「発熱+α」の症候学
 1 発熱+リンパ節腫脹/脾腫
 2 発熱+結節/腫瘤形成
 3 発熱+皮疹
 4 発熱+口腔病変
 5 発熱+筋骨格症状
 6 発熱+腹部症状
 7 臓器特異的症状がない発熱
 8 発熱+血小板増多
 9 発熱+血小板減少
 10 発熱+白血球減少
 11 発熱+炎症反応陰性
 12 発熱+その他の血液検査値異常
 13 発熱+ショックバイタル
 14 発熱+意識障害
B 3大不明熱疾患を考える
 0 はじめに
 1 結 核
 2 リンパ腫
 3 血管炎
C 不明熱の「mimicker」を考える
 1 Vasculitis(血管炎)mimicker
 2 PMR(リウマチ性多発筋痛症)mimicker
 3 SLE(全身性エリテマト-デス)mimicker
 4 AOSD(成人スティル病)mimicker
 5 IgG4RD(IgG4関連疾患)mimicker
D 疾患どうしの組み合わせで鑑別を考える
 1 リウマチ性多発筋痛と亜急性感染性心内膜炎
 2 全身性エリテマト-デスと成人スティル病と菊池病と播種性結核とリンパ腫
 3 悪性リンパ腫とマラリアと回帰熱
 4 結節性多発動脈炎と結核
 5 血管免疫芽球性T細胞リンパ腫と好酸球性多発血管炎性肉芽腫症とIgG4関連疾患
 6 多発血管炎性肉芽腫症と節外性NK?/T細胞性リンパ腫、鼻型など
 7 多中心性キャッスルマン病とIgG4関連疾患と辺縁帯B細胞性リンパ腫
 8 家族性地中海熱と急性間欠性ポルフィリン症と遺伝性血管性浮腫
 9 再発性多発軟骨炎とCogan症候群と側頭動脈炎~さらに、多発血管炎性肉芽腫症と原田病も加えて~
 10 亜急性甲状腺炎と甲状腺原発リンパ腫と無痛性甲状腺炎
 11 ベ-チェット病と炎症性腸疾患関連関節症と反応性関節炎
 12 髄膜炎とCrowned dens症候群と深頸部感染症
 13 詐熱とミュンヒハウゼン症候群と心因性発熱

VI章 発熱診療のpsycho-socialな側面

発熱と不安

あとがきに代えて 診断名のない症例検討会