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心不全管理をアートする

脚本はどう作るのか

心不全管理をアートする
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筆頭著者 猪又 孝元 (著者)

メジカルビュー社

電子版ISBN

電子版発売日 2017年12月11日

ページ数 120

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-7583-1444-2

印刷版発行年月 2017年10月

DOI https://doi.org/10.18885/9784758314442

書籍・雑誌概要

限局された領域の匠が最高にパフォーマンスしても、全体として治療を成功させることができないのが心不全管理の特徴であり難しさである。各治療パーツがもつ重みや意義を正確に把握し、適材適所でパズルを組み立てる作業、すなわち、脚本書きこそが心不全管理の神髄である。
常に実践の現場に立つ筆者が日頃どのように心不全管理の脚本を書いているのか、まるで読み物をなぞるように書き下ろしたのが本書。索引を引き必要部分だけ断片的に読む成書とは異なる、全く新たな心不全の本となっている。

目次

第一章
治療から心不全を理解する
 1. EBMが心不全の考え方を変えた
 2. 目に見える治療、目に見えない治療
 3. 目に見える指標 ―うっ血と低心拍出の綱引き―
 4. 心不全管理の時間軸と病態の理解
 5. 急性期の○は慢性期の×
 6. 心不全薬は、ときと場合で役割を変える
 
第二章
うっ血 ―心不全診断の基本―
 1. うっ血診断はなぜ大切か
 2. 心不全を見抜く問診
 3. まずクビをみる
 【コラム】頸動脈に惑わされるな
 4. BNPの神髄はどこにあるか 
 5. X線と心電図を活かす
 【コラム】心電図に表れる心不全
 6. エコーの弱点、ガンツのすごさ
 7. 診断は間違い探しゲーム

第三章
低心拍出 ―重症心不全に立ち向かう―
 1. 低心拍出とEF低下、末梢循環不全 
 2. 低心拍出から抜け出す脚本 
 【コラム】「量」か「圧」か?
 3. あきらめる治療
 4. 右心を無視するな
 
第四章
治療ツールを使いこなす
 1. ACE阻害薬は万能なクスリ
 2. β遮断薬治療マニュアル
 3. 伸びしろ大きい抗アルドステロン薬
 4. 最適な血圧値とトリプルセラピー
 5. 利尿薬を使い切る
 
第五章
予後を見据える
 1. 左室逆リモデリング
 2. 再入院を防ぐ脚本
 3. 失敗しないという考え方
 4. 入口の治療 ―かくれ心不全―
 5. 出口の治療 ―こげつき心不全―
 
第六章
原因治療を忘れるな
 1. 優先順位を意識した治療の組み立て
 2. HFpEFの落とし穴
 3. 拡張型心筋症とサルコイドーシス
 4. 虚血は心不全診療の闇
 5. 不整脈と心不全 ―ニワトリが先か卵が先か―
 6. エビデンスなき抗血栓療法
 
第七章
患者とスタッフをやる気にさせる
 1. ムンテラの妙
 2. 水と塩は制限すべきか
 3. 薬剤師に期待する
 4. 効率を意識したチーム医療
 5. 心不全地域医療は可能か
 
おわりに
略語一覧
文献

巻末資料
 ・今どきの心不全治療のすみ分け
 ・Forrester分類/Nohria-Stevenson分類
 ・心不全病態の形成過程
 ・血管内と血管外のうっ血
 ・症例経過で理解する①
 ・頸静脈怒張の診察のポイント
 ・BNP値は足し算・引き算で考える
 ・胸部X線―心胸郭比(CTR)
 ・胸部X線―cephalization
 ・胸部X線―左房拡大
 ・胸部X線―肺高血圧
 ・胸部X線―側面像で左右心を分離する
 ・心電図での左房負荷
 ・うっ血の心エコー所見
 ・Swan-Ganzのデータを系統立てて読む
 ・症例経過で理解する②
 ・臨床的Frank-Starling(FS)曲線のシフトアップ法
 ・症例経過で理解する③
 ・症例経過で理解する④
 ・心不全β遮断薬治療を成功に導くコツ
 ・ループ利尿薬によるうっ血解除のコツ
 ・慢性心不全の進行速度を遅らせる4つの戦略
 ・心不全再入院を防ぐ2つの戦略
 ・クリニカルシナリオ(CS):心不全急性期治療における第一手
 ・心不全ステージ分類と治療法
 ・症例経過で理解する⑤
 ・超急性期で見逃さない6つの基礎心疾患
 ・心臓サルコイドーシスへの2つの診断プロセス
 ・症例経過で理解する⑥