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脳卒中患者に対する課題指向型トレーニング

脳卒中患者に対する課題指向型トレーニング
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筆頭著者 潮見 泰藏 (編)

文光堂

電子版ISBN

電子版発売日 2021年10月25日

ページ数 300

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-8306-4521-1

印刷版発行年月 2015年4月

DOI https://doi.org/10.50936/9784830645211

書籍・雑誌概要

脳卒中患者に対する課題指向型トレーニングについては,既に国際的にその有効性が検証されており,近年,本邦でも導入されつつある.本書はその手引き書(トレーニングガイド)として本邦では初めて刊行されるもので,将来の脳卒中リハビリテーションの方向性を示す指針となり得るものである.『脳卒中に対する標準的理学療法介入』(2007年刊行)に続く,新しい概念に基づく脳卒中リハビリテーションの治療モデルの実践書.

目次

理論編
1章 脳卒中患者における回復と機能的再組織化
1.脳損傷後の大脳皮質における可塑的変化と機能回復
 機能地図と脳の可塑的変化
 脳損傷後の可塑的変化(基礎研究)
 脳損傷後の可塑的変化(臨床研究)
2.回復の生理的メカニズム
 脳卒中後の回復とは
 脳卒中後の神経学的回復のメカニズム
 シナプスレベルでの可塑的変化
 中枢神経損傷後の回復機序
 シナプス形成
 神経ネットワークレベルにおける可塑的変化機構
3.脳損傷後の回復促進因子
 反復練習
 課題の難易度とやる気
 報酬の活用
 「リハビリテーション環境」の重要性─ enriched environment の意義─
2章 課題指向型トレーニングの神経科学的基礎
 動物実験における課題指向型トレーニングに関する研究成果
 ヒトにおける課題指向型トレーニングに関する脳イメージング研究
 課題指向型トレーニングの臨床研究とエビデンス:文献レビュー
 今後の課題と展望
3章 課題指向型トレーニングと運動制御および運動学習の理論的背景
1.課題指向型トレーニングに関連する運動学習・運動制御の基礎
 反復練習型学習に至る心理学研究の流れ
 Shumway-Cook & Woollacottの介入法に至る生理学理論の流れ
 Carr & Shepherdの介入法に至る脳神経科学のエビデンス
2.運動学習の効果に影響する要因
 反復練習型学習の効果に影響を及ぼす要因
 Shumway-Cook & Woollacottらの介入法における学習に影響を及ぼす要因
 Carr & Shepherdの介入法における学習に影響を及ぼす要因
3.最適な学習条件
 最適な学習条件に対する考え方の変遷
 challenge point framework
 機能的課題難易度と運動学習の成果の関係
 機能的課題難易度に影響を与える因子
4章 脳卒中患者に対する課題指向型トレーニングにおける測定
 課題指向型トレーニングにおける測定のバックグラウンド
 機能的課題レベルの測定
 戦略レベルの測定
 機能障害レベルの測定
 生体力学的測定
 測定結果から介入への展開
5章 トレーニング課題の設定
 トレーニングの目標と課題設定
 トレーニング課題の分類・選択
 トレーニング課題の設定(教示方法)と難易度調整の考え方
 標準的トレーニング課題の設定
 プログラムデザインの考え方
 トレーニング効果を高めるための学習方略
 実践編
6章 課題指向型トレーニングの実践例
1.上肢機能のトレーニング
 上肢機能の課題指向型トレーニング
 上肢機能の課題指向型トレーニングの流れ
 上肢機能の課題指向型トレーニングの実践例
2.CIセラピー
 CIセラピーとは
 CIセラピーの鍵となる概念
 CIセラピーの方法
 CIセラピーの効果
 CIセラピーの実践例
3.起き上がり動作の獲得
 症例紹介
4.寝返り動作・起き上がり動作
 寝返り動作と起き上がり動作
 寝返り動作・起き上がり動作の評価
 寝返り動作・起き上がり動作の課題指向型トレーニング
5.起立動作を用いた理学療法介入の実際
 パラダイムシフトが必要
 症例―反張膝歩行に対する理学療法介入
 課題によって運動戦略を変化させる基礎的研究
 課題指向型アプローチの一例として
6.移乗動作
 移乗動作
 移乗動作の評価
 移乗動作の各相
 移乗動作練習の課題指向型トレーニング
7.歩行
 脳卒中患者の歩行再建
 運動学習の要点
 治療者による介助
 四脚杖とT字杖の選択
 装具療法
 課題指向的歩行練習
8.日常生活への応用
 理学療法士の立場から
 日常生活動作
 日常生活動作の評価
 日常生活動作に対するトレーニングの実際
 作業療法士の立場から
 日常生活における課題指向型トレーニング
 トレーニングの実際
 課題指向型トレーニング導入による結果
7章 課題特異的トレーニングの実践例
1.下肢の支持性を強化し,歩行準備のためのステップ練習
 ステップ練習の意義
 トレーニングの実施方法
2.歩行速度を向上させるためのトレーニング
 歩行速度を向上させることの意義
 脳卒中患者の歩行トレーニングにおける問題
 歩行速度を高めるためのトレーニング戦略
 歩行速度を高めるトレーニングの例
3.トレッドミル歩行練習
 実践例1
 トレッドミル歩行練習と部分免荷トレッドミル歩行練習
 運動学習の観点から考えたトレッドミル歩行練習
 トレッドミル歩行練習の注意点
 トレッドミル歩行練習の実際
 トレッドミル歩行練習の実際と未来
 実践例2
 トレッドミルトレーニング
 BWSTTの神経学的背景
 BWSTTの適応と設定方法
 BWSTTの実際
4.バランストレーニング(座位・立位)
 バランス障害に対するトレーニングのポイント
 症例1 座位バランスのトレーニング
 症例2 立位バランスのトレーニング―立位保持能力の向上を目指して
 症例3 立位バランスのトレーニング―立位での下衣更衣動作獲得を目指して
5.リーチ動作
 リーチ動作とは
 リーチ動作の評価
 リーチ動作の課題特異的トレーニング
6.サーキットクラストレーニングの紹介
 サーキットクラストレーニングとは
 脳卒中後の運動機能回復を目的としたリハビリテーション
 脳血管障害に対するサーキットクラストレーニングの利点とその効果
 福岡青洲会病院で実施されているサーキットクラストレーニングの紹介
索引