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麻酔への知的アプローチ 第10版

麻酔への知的アプローチ 第10版
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筆頭著者 稲田 英一 (著)

順天堂大学医学部麻酔科学・ペインクリニック講座教授

日本医事新報社

電子版ISBN 978-4-7849-6642-4

電子版発売日 2018年5月28日

ページ数 744

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-7849-6212-9

印刷版発行年月 2018年5月

DOI https://doi.org/10.24542/9784784962129

書籍・雑誌概要

●日本の麻酔科をリードし続ける著者の、麻酔への情熱が詰まった本!
● 実践的であること、安全を最優先したものであること、できるだけevidenceに基づくこと、そして情熱をもって麻酔を考えること─。初版刊行以来、この著者の姿勢にブレはありません。
●あまり使用されなくなった薬物、機器や器具に関する記載は削除し、新しい薬物や概念について詳細に記述しました。
●スマホでも読める電子版付き。

目次

1.麻酔科学の発展性 ●The sky is the limit.
 1 麻酔科学のカバーする範囲

2.麻酔は知的ゲーム ●Anesthesia is a game to win.
 1 麻酔は知的ゲーム
 2 麻酔の大原則
 3 麻酔戦略

3.麻酔計画法 ●Plan ahead!
 1 目標追求的麻酔管理法
 2 麻酔計画法
 3 麻酔の基本的要素
 4 麻酔管理は全身管理
 5 攻めの麻酔と守りの麻酔

4.麻酔科医に必要な資質 ●Work hard!
 1 知識、知恵
 2 判断力
 3 血圧の調節
 4 技 術
 5 気 力
 6 体 力

5.麻酔科領域特有の疾患対処法 ●Immediate actions for rapid hemodynamic and metabolic changes are the key.
 1 糖尿病
 2 高血圧
 3 まとめ

6.麻酔の安全対策 ●Death related to anesthesia is rare but real.
 1 麻酔の危険性
 2 麻酔事故の原因
 3 より安全な麻酔を行うために

7.周術期における感染対策 ●Stick to standard precautions.
 1 針刺し事故
 2 飛沫感染と飛沫核感染
 3 予防的抗菌薬投与
 4 侵襲的手技における感染予防
 5 感染予防のための一般的注意
 6 注意すべき医療関連感染症
 7 最後に

8.術前診察と術前投与薬、術前経口摂取 ●Anesthesia begins with preanesthetic evaluation.
 1 麻酔法の選択
 2 術前回診の基本方針
 3 インタビューの心がけ
 4 一般的事柄のチェック
 5 現病歴
 6 既往歴
 7 服薬歴
 8 家族歴
 9 身体所見
 10 一般検査
 11 特殊検査
 12 患者リスクの層別化
 13 前投薬

9.麻酔導入 ●Let’s start,shall we?
 1 麻酔導入法
 2 静脈麻酔薬による急速導入

10.気道確保の基本的ストラテジー ●Start with A(airway) all the time.
 1 気道確保の意義と重要性
 2 麻酔導入の第一歩は気道確保
 3 人工気道による気道確保
 4 気管挿管法

11.気道のトラブル ●Airway trouble can be fatal.
 1 気道確保法の正しい選択

12.筋弛緩薬とその拮抗 ●Many ways to achieve muscle relaxation.
 1 筋弛緩薬投与の目的
 2 筋弛緩薬投与の危険性
 3 術野の不動を保つために
 4 揮発性麻酔薬
 5 区域麻酔
 6 筋弛緩薬の作用
 7 脱分極性筋弛緩薬
 8 非脱分極性筋弛緩薬
 9 筋弛緩作用のモニタリング
 10 筋弛緩作用からの回復と筋弛緩薬の拮抗
 11 非脱分極性筋弛緩薬の投与時に注意すべき疾患や病態
 12 最後に

13.全身麻酔の維持と覚醒 ●All is well that ends well.
 1 麻酔維持とは
 2 麻酔維持において考えるべきポイント
 3 全身麻酔の三要素とバランス麻酔
 4 揮発性麻酔薬による麻酔
 5 全静脈麻酔の考え方
 6 全身麻酔と硬膜外麻酔の併用
 7 術後鎮痛に向けての術中管理
 8 非脱分極性筋弛緩薬の拮抗
 9 抜 管

14.気管挿管と陽圧呼吸の持つ本質的問題 ●Is endotracheal intubation a necessary evil?
 1 上部気道の機能
 2 気管チューブの役割
 3 気管挿管の合併症
 4 陽圧呼吸の循環系への影響
 5 人工呼吸器関連肺損傷(VILI)
 6 人工呼吸器関連肺炎(VAP)
 7 人工呼吸誘発横隔膜機能不全(VIDD)
 8 肺保護換気

15.循環モニタリング ●Oxygen balance is the key.
 1 モニタリングの目的
 2 循環モニタリング
 3 循環モニタリングの実際
 4 低血圧と循環モニタリング
 5 一般的循環モニタリング
 6 組織酸素化の指標としての循環モニタリング
 7 最後に

16.輸液と電解質管理 ●Water is your better half.
 1 輸液の目的
 2 輸液を始める前に
 3 維持輸液
 4 「サードスペース」は細胞間質ゲル構造の変化
 5 輸液剤の分布
 6 輸液におけるcontext-sensitivity
 7 アミノ酸輸液と体温上昇
 8 糖尿病患者の周術期輸液と血糖値管理
 9 血糖値に関する問題
 10 術後回復能力強化プログラム(ERAS)

17.輸血療法と凝固管理 ●Blood is thicker than water.
 1 酸素運搬
 2 輸血の基本
 3 赤血球製剤と赤血球輸血
 4 血小板輸血
 5 凝固因子の補充
 6 輸血の禁忌
 7 危機的出血への対応ガイドライン
 8 大量輸血に伴う問題
 9 自己血輸血のススメと将来
 10 抗凝固薬や抗血小板薬の管理
 11 抗線溶薬

18.脊髄くも膜下麻酔・硬膜外麻酔・神経ブロック ●Is regional anesthesia safer than general anesthesia?
 1 生理学・薬理学
 2 交感神経系ブロック
 3 脊髄くも膜下麻酔の適応
 4 脊髄くも膜下麻酔の禁忌
 5 脊髄くも膜下麻酔の合併症
 6 硬膜外麻酔
 7 硬膜外腔へのオピオイド投与
 8 脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔
 9 脊髄幹麻酔の効用
 10 脊髄幹麻酔における感染性合併症の予防
 11 超音波ガイド下神経ブロック

19.術後鎮痛と鎮静 ●To make it painless with great pains.
 1 鎮痛療法のもたらすもの
 2 術後鎮痛の現状
 3 より良い術後鎮痛のために
 4 鎮痛療法の基本的考え方
 5 硬膜外鎮痛療法
 6 患者管理鎮痛法(PCA)
 7 安全で効率的な痛みの管理
 8 周術期鎮痛のあり方
 9 術後鎮静

20.体温管理と悪性高熱症 ●Being cool is not always good.
 1 体温調節機構と体温調節反応
 2 麻酔中の体温低下の機序
 3 麻酔中の体温上昇の機序
 4 術中の体温管理
 5 低体温の害
 6 低体温の効用
 7 悪性高熱症(MH)

21.術後早期合併症と術後回復室 ●Don’t relax until the patient fully recovers.
 1 循環系合併症
 2 呼吸器系合併症
 3 消化器系合併症
 4 ふるえ(シバリング)
 5 術後せん妄と術後認知障害
 6 病棟帰室の条件
 7 まとめ

22.脳神経外科手術の麻酔 ●Oh,brain,you are so vulnerable.
 1 頭蓋内圧の生理学
 2 脳血流量(CBF)
 3 頭蓋内圧のコントロールと脳保護
 4 頭蓋内圧、脳血流の薬理学
 5 脳動脈瘤手術
 6 頭部外傷
 7 脳腫瘍摘出術
 8 経蝶骨洞腫瘍摘出術
 9 脳動静脈奇形(AVM)
 10 覚醒下開頭手術

23.心臓麻酔と循環管理 ●Is anesthesia a crusader or a killer?
 1 心臓麻酔のおもしろさ
 2 術前評価
 3 各疾患の重症度の評価
 4 前投薬
 5 モニタリング
 6 麻酔導入と気管挿管
 7 人工心肺前の管理
 8 人工心肺中の管理
 9 人工心肺からの離脱
 10 人工心肺後の管理
 11 心臓手術と脳合併症
 12 心臓血管手術と腎合併症
 13 心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)
 14 最小限侵襲直接冠動脈バイパス術(MIDCAB)
 15 経カテーテル的大動脈弁植込み術(TAVI)
 16 まとめ

24.胸部外科手術の麻酔 ●Let’s share the airway!
 1 換気血流比
 2 低酸素性肺血管収縮
 3 肺手術
 4 気管支鏡検査

25.産婦人科麻酔 ●It is not easy to deal with two people.
 1 妊娠中の生理的変化
 2 子宮胎盤循環
 3 薬物の胎盤移行性
 4 病的な変化
 5 帝王切開の麻酔
 6 妊娠高血圧症候群とHELLP症候群
 7 分娩時の大出血
 8 無痛分娩
 9 妊娠中の非産科的手術
 10 腹腔鏡下手術

26.小児麻酔 ●Children are not small adults.
 1 呼吸器系の特徴
 2 循環系の特徴
 3 体液分布の特徴
 4 体温調節と体温管理
 5 薬理学的特徴
 6 術前回診
 7 術前指示
 8 前投薬
 9 麻酔導入
 10 気道確保
 11 麻酔維持
 12 区域麻酔
 13 術後鎮痛療法
 14 麻酔薬の幼若脳における神経毒性

27.整形外科手術の麻酔 ●Don’t be out of joint.
 1 整形外科手術の特徴
 2 人工股関節全置換術(THA)
 3 膝関節全置換術(TKA)
 4 脊椎手術
 5 肩の手術
 6 肺血栓塞栓症(PTE)の予防

28.泌尿器科手術の麻酔 ●Water comes in and goes out.
 1 前立腺肥大症に対する外科的治療
 2 前立腺癌に対する外科的治療
 3 膀胱腫瘍に対する外科的治療
 4 腎摘除術および腎切除術
 5 副腎摘除術

29.耳鼻咽喉科・眼科手術の麻酔 ●Airway,airway,and airway.
 1 鼓室形成術
 2 扁桃摘出術およびアデノイド切除術(T&A)
 3 ラリンゴマイクロ手術
 4 甲状腺切除術
 5 気管切開患者の麻酔
 6 眼科手術の特徴

30.緊急手術の麻酔 ●Fighting spirit and calmness will save the patient.
 1 緊急手術の特徴
 2 術前評価と管理
 3 麻酔法の選択
 4 患者の搬送
 5 主な緊急手術における麻酔のポイント
 6 患者を救うのはチームワーク
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